ナイトガードは本当に歯ぎしりを防げる?使ってわかる効果・使用感と正しい役割
「朝起きると、なんとなく顎が疲れている」
「家族から寝ているときに歯ぎしりをしていると言われた」
「最近、歯がすり減っている気がする」
そんなときに候補になるのが、睡眠中に装着するナイトガードです。
しかし、実際に使ったことがない方にとって気になるのは、 「本当に歯ぎしりを防げるの?」 「つけたまま眠れる?」 「朝まで違和感なく使える?」 ということではないでしょうか。
今回は、自宅でオーダーメイドマウスピースを注文できるTeethcleanが、 ナイトガードの役割と使用感についてわかりやすく解説します。
結論:ナイトガードは「歯ぎしりを完全に止める装置」ではありません
ここは、ナイトガードを検討するときに最も理解しておきたいポイントです。
「ナイトガードを装着すれば、寝ている間の歯ぎしりがゼロになる」 とイメージしている方もいるかもしれません。 しかし、現在の研究では、オクルーザルスプリントによって睡眠時ブラキシズムそのものを 確実に止められるとは言い切れません。
一方、上下の歯の間にマウスピースが入ることで、 歯と歯が直接強くこすれ合うことを避け、 歯や補綴物などへの機械的な負担を減らすという役割があります。
つまりナイトガードは、 「歯ぎしりを止める」というより、「歯ぎしりから歯を守る」ために使う と考えると理解しやすいでしょう。
そもそも「歯ぎしり」とは?
一般に「歯ぎしり」と呼ばれるものは、専門的には ブラキシズムと呼ばれます。
ブラキシズムには、睡眠中に起こる「睡眠時ブラキシズム」と、 起きているときに歯を接触させたり顎に力を入れたりする 「覚醒時ブラキシズム」があります。
睡眠時ブラキシズムでは、自分自身が眠っているため、 本人が気づいていないケースも少なくありません。
たとえば、次のようなことがきっかけで気づく場合があります。
- 家族から歯ぎしりの音を指摘された
- 朝起きると顎周辺が疲れている
- 歯の先端が以前より平らになってきた
- 歯科医院で歯の摩耗を指摘された
- 詰め物や被せ物に負担がかかっていると言われた
ただし、これらの症状だけで睡眠時ブラキシズムと自己診断することはできません。 気になる症状が続く場合は歯科医師へ相談しましょう。
ナイトガードをつけると何が変わる?
1.上下の歯が直接こすれにくくなる
ナイトガードを装着すると、上下の歯の間にマウスピースが入ります。
そのため、睡眠中に歯ぎしりをした場合でも、 上下の天然歯同士が直接こすれ続ける状態を避けることができます。
長期間にわたって強い摩擦が繰り返されれば、 歯の摩耗などにつながる可能性があります。 その負担を受け止める「保護材」のような役割を担うのがナイトガードです。
2.「歯を守るもの」がある安心感
ナイトガードを使い始めると、 「寝ている間に歯ぎしりしているかもしれない」という不安に対して、 歯を保護するための対策をしているという安心感を得られる方もいます。
特に、過去に歯の摩耗を指摘された経験がある方にとっては、 毎晩のセルフケアとして取り入れやすい方法のひとつです。
3.マウスピースの傷から力のかかり方に気づくことも
ナイトガードを継続して使用していると、 表面に細かな傷や擦れが見られることがあります。
それを見ることで、 「思っていた以上に寝ている間に歯を動かしているのかもしれない」 と気づくきっかけになる場合があります。
実際の使用感は?最初は違和感がある?
ナイトガードを初めて使う方が最も心配するポイントのひとつが、 「口の中にマウスピースを入れたまま眠れるのか」ということです。
どれだけ薄く作られたマウスピースでも、 口の中に今までなかったものが入るため、 初日は違和感を覚えることがあります。
たとえば、
- 歯を覆われている感じがする
- 唾液が増えたように感じる
- 寝る前にマウスピースが気になる
- 起床直後に噛み合わせが少し違うように感じる
といった感覚が出る場合があります。
一方で、装着を続けることでマウスピースの存在に慣れていく方もいます。 使用感には個人差があるため、無理をして使い続ける必要はありません。
痛みがある、強く圧迫される、吐き気がする、 噛み合わせの違和感が続くといった場合には使用を中止し、 必要に応じて歯科医師へ相談してください。
ナイトガードは「フィット感」が重要
毎晩使用するものだからこそ、 ナイトガードではフィット感が重要になります。
市販品の中には、お湯などで軟化させて自分で形を整えるタイプもあります。 手軽に購入できる一方、個々の歯列に対する適合には差が出る場合があります。
Teethcleanでは、ご自身の歯型をもとに製作する オーダーメイド方式を採用しています。
| 比較項目 | 簡易的な市販タイプ | 歯型から作るタイプ |
|---|---|---|
| 形状 | 汎用的 | 個人の歯型をもとに製作 |
| フィット感 | 個人差が出やすい | 歯列に合わせて製作 |
| 装着 | 自分で調整する製品もある | 歯型に合わせた形状 |
| 用途 | 製品によって異なる | 目的に合わせて選択 |
特に就寝中は長時間装着するため、 「歯に合っていること」は使用を続けるうえで大切なポイントになります。
「柔らかい方が効く」「硬い方が効く」とは限らない
ナイトガードについて調べていると、 「柔らかい素材の方が歯ぎしりを吸収してくれる」 「硬いタイプの方が歯ぎしりにはいい」 といった情報を目にすることがあります。
しかし、ナイトガードの素材だけで 「歯ぎしりが止まる・止まらない」を単純に判断することはできません。
研究でも、オクルーザルアプライアンスが咀嚼筋活動や咬合力そのものに 明確な変化を与えるとは限らないことが報告されています。
自分の歯列や使用目的に合ったマウスピースで、 歯への負担を管理するという考え方です。
ナイトガードを使っていても歯ぎしりするのは失敗?
「ナイトガードをつけて寝たのに、家族から歯ぎしりしていたと言われた」 というケースもあります。
しかし、それだけで「ナイトガードが効いていない」と判断する必要はありません。
そもそもナイトガードは、 睡眠時ブラキシズムを必ず消失させることを目的とした装置ではないからです。
歯ぎしりが起きたとしても、 ナイトガードが上下の歯の間に存在することで、 歯同士が直接強く接触することを避ける役割が期待できます。
その意味では、 「歯ぎしりをしたかどうか」だけではなく、「歯をどう守るか」 という視点で考えることが大切です。
朝、顎が疲れる場合はどうすればいい?
ナイトガードを使用していても、 朝起きたときに顎周辺の疲労感を感じることがあります。
これは、マウスピースを装着したからといって、 睡眠中の咀嚼筋活動が必ずなくなるわけではないためです。
ただし、顎の痛みが強い、口が開きにくい、 頭痛や顔面痛を繰り返す、歯が痛むなどの症状がある場合は、 単純な「歯ぎしり」と自己判断しないことが重要です。
顎関節症、歯のトラブル、その他の原因が関係している可能性もあるため、 症状が続く場合には歯科医院を受診してください。
ナイトガードを長く使うためのポイント
ナイトガードは毎晩口の中に入れるものです。 快適に使用するためには、日々のお手入れも重要です。
使用後は洗浄する
使用後は水などで汚れを落とし、製品の取扱方法に従って清潔に保ちましょう。 熱湯は素材を変形させる可能性があるため避けてください。
ケースで保管する
使用していないときは専用ケースなどで保管し、 紛失や破損を防ぎましょう。
定期的に状態を確認する
歯ぎしりが強い方の場合、 使用しているうちに傷や摩耗が増えることがあります。 亀裂や大きな変形などがないか確認する習慣をつけましょう。
こんな場合は歯科医院へ相談してください
ナイトガードは便利な選択肢ですが、 すべての口腔内トラブルを自己管理できるものではありません。
- 歯や顎に強い痛みがある
- 口を開けにくい
- 顎関節から音がして痛みもある
- 歯が欠けた、割れた
- 歯がぐらつく
- 被せ物や詰め物が頻繁に外れる
- 噛み合わせが大きく変化した
- ナイトガードを使用すると強い痛みが出る
このような症状がある場合は、 マウスピースだけで対応しようとせず、 歯科医師による診察を受けることをおすすめします。
ナイトガードは「歯ぎしりを止める」より「歯を守る」ための選択肢
ナイトガードについて、 「これをつければ歯ぎしりをしなくなる」 と期待している方もいるかもしれません。
しかし、現在のエビデンスを踏まえると、 ナイトガードの役割をそのように断定するのは適切ではありません。
むしろ大切なのは、 寝ている間に歯ぎしりや食いしばりが起きたとしても、 歯同士が直接強く接触することを避け、歯への機械的負担を管理すること です。
歯ぎしりは自分では気づきにくいからこそ、 「起きてから対処する」のではなく、 日常的に歯を守るという考え方もひとつの選択肢です。
自分の歯型から作るナイトガードという選択
Teethcleanでは、ご自身で採取した歯型をもとに、 オーダーメイドのマウスピースを製作しています。
「市販のマウスピースではフィット感が気になる」
「自分の歯型に合わせたナイトガードを使ってみたい」
そんな方は、Teethcleanのナイトガードをご確認ください。
Teethcleanの商品を見る引用・参照
- Lobbezoo F, et al. International consensus on the assessment of bruxism: Report of a work in progress. Journal of Oral Rehabilitation. 2018.
- Hardy RS, Bonsor SJ. The efficacy of occlusal splints in the treatment of bruxism: A systematic review. Journal of Dentistry. 2021;108:103621.
- Riley P, et al. Oral splints for temporomandibular disorder or bruxism: a systematic review. British Dental Journal. 2020.
- Ainoosah S, et al. Comparative analysis of different types of occlusal splints for the management of sleep bruxism: a systematic review. BMC Oral Health. 2024;24:29.
- Ferreira GF, et al. Influence of occlusal appliances on the masticatory muscle function in individuals with sleep bruxism: A systematic review and meta-analysis. European Journal of Oral Sciences. 2024.
- Aldosari LINA, et al. Occlusal splints versus botulinum toxin for the management of clinical sequelae associated with adult sleep bruxism: A systematic review and meta-analysis. 2026.
免責事項
本記事は、ナイトガード、歯ぎしり、食いしばり、睡眠時ブラキシズム等に関する 一般的な情報提供を目的として作成したものであり、 医師・歯科医師による診断、治療、医学的・歯科医学的助言を代替するものではありません。
ナイトガードの使用感や適合性、必要性には個人差があります。 また、ナイトガードは睡眠時ブラキシズムそのものを完全に停止・治療することを 保証するものではありません。
歯や顎の痛み、顎関節の異常、歯の破折・動揺、噛み合わせの変化、 その他気になる症状がある場合には、自己判断せず、 歯科医師その他の医療専門職へご相談ください。
本記事の内容は公開時点の研究・公開情報等を参考にしています。 医学・歯科医学上の知見は今後変更される可能性があります。

コメント
コメントを投稿